月例会 2018年

八起会 12月例会 (2018/12/15)

毎年恒例、忘年会を行いました。参加者は10名。皆それぞれに楽しい会話のひと時を持てました。

八起会 11月例会 (2018/11/18)

経営相談会を行いました。参加者は13名。

相談者は、経営者の御子息。父親の会社に入り助けているが、借金が多く困っている。経営不振で支払いが滞り、督促が来ている。収支は、借入返済がなければトントン。

世の材料トレンドが変わったが、旧来材料を続けているのが、経営悪化の原因。
経営が良かった頃の資産を元に借り入れを行っているが、その保証人等に相談者がなっている可能性がある。

以下、皆様のアドバイスから抜粋します。

・お父さんの心を開くことが大事。苦しい気持ちを理解してあげること。
・法人の破産には予納金が必要。数百万円掛かる場合もある。
・破産した場合は、相談者が保証人等であった場合は類が及ぶことを考慮すべき。
・自分も破産を経験した。破産するまでは苦しんだが、破産後は開放された気持ちになった。
・法人の破産回避のため、粗利率の高い商品を主力に出来ないか、経費削減、リスケが出来ないか。

・CICにて、自分の借金を確認したほうが良い。
・CICとは「クレジット情報センター」、自分の借金の状態がわかる。
CIC:https://www.cic.co.jp/mydata/index.html

八起会 10月例会 (2018/10/20)

【二度の倒産を乗り切ったNさんの講演】を行いました。

2009年の年末に倒産を経験し、その後、八起会に入会。倒産を契機に酒断ちしたNさん。しかし、昨年二度目の倒産に見舞われる・・・「二度目の心の再起」ができた現在、二度の倒産と乗り切った経緯を語っていただきました。

以下、Nさんの講演録から抜粋します。

昭和44年、父親が工務店経営の家の長男として生まれる。20歳で建築専門学校を卒業後、都内の工務店の社員として就職。25歳の時、父の経営する工務店で一緒に働くことに。平成7年、工務店法人化 取締役に。平成17年、代表取締役に、父は取締役会長に。

【1度目の倒産】
リーマンショックに端を発し、受注不安定・売上低下。金策に駆けずることが多くなる。

施主の要望と設計事務所のいざこざに巻き込まれ、大口の入金が大幅遅れとなる。短期借入の返済が出来ず、長期借り入れ分の残金含め、一括返済を迫られる。保証協会扱いになり、保証協会と折衝するも話は平行線。契約間近の物件もあったが、途中で工事が出来なくなると余計迷惑になるので、新たに契約はしないことに。残工事をすべて終了させる。

平成22年12月17日破産申請手続き(平成23年1月19日開始決定)
幼少より育った家屋敷は抵当に入っていたため競売にかかる。

倒産後、最初に就職した工務店に手間仕事をもらい食つなぐ。その後、以前の経営者仲間の会社で現場監督として雇用してもらう。(1年)

平成24年4月 個人事業として再開。
同7月、八起会に入会。

【2度目の倒産】
「工務店コンサルタント」の出現が原因。
最初は断っていたが「営業と集客のコンサルティングを入れたらもっと受注が増える」「低予算で最大の効果を出せる」と言われ、使ってみることに。

3ヶ月24万円の前払いといわれ、疑問に思う。言われたとおり、広告すると費用がかさみすぎる。困って相談すると「チラシは自分で撒けばいい」といわれる。

通常業務に加え、夜にチラシ撒きを始めたために、疲労蓄積し、判断能力が鈍る。
その後も、イベントの乱発や無意味な法人化、利益を生まない遠距離の仕事を受けるなど混乱する。

「営業の社員を雇え、素人でいい。私が教育する」というので雇ってみると、数日で「あんなのは使えない。首にしてくれ。」と言い出すので、ついに袂を分かち契約を切る。

事あるごとに前払いが嵩み、資金ショート。遠距離仕事で利用した下請け業者に支払いトラブルで拉致され、消費者金融への強制連行される。(結果的に借金はせずに終わった)

平成29年10月4日、父他界。あまりの苦しさに父の枕元で「自分も連れて行って欲しい」と嘆く。

平成29年11月3日 破産申請手続き。1度目の経験から、「今後どうなってゆくのか」の不安はなかった。

現在は、再び個人事業として工務店 兼 設計事務所を営む。

八起会 9月例会 (2018/9/15)

【第一部】は、野口会長 昭和59年ビデオの視聴。その中から、印象的な一部をお伝えします。

再建すべきか、諦めるべきか。落ち目になると引き際がわからない。そんなときは、倒産を薦めている。世間の人は「もう少しがんばれ」と無責任に言うが、これが倒産者を地獄に突き落とす。

がんばろうとして、高利の町金融に行く。数百万の借金が、数ヵ月後には数千万になる。結果は、2・3ヶ月寿命を延ばしただけの悪あがきに終わる。

最近(昭和59年当時)増えているのは、経済犯に騙されての倒産。

印刷屋のBさん、取引先のM社が倒産して、2500万円の焦げ付き。何とか仕事が欲しいと同業のAに頼むと、Eを紹介された。このEが手形のパクリ屋、2000万円を騙される。倒産したM社は、その後の債権者会議で継続が認められたが、Bさんは倒産を余儀なくされた。

【第二部】は、八起会の歴史に関して、古くからの会員の皆様に語っていただきました。

最初の3年、会員は15名ほどしかおらず、全員が何らかの役員をやっている状態だった。その中でいかにも見た目が立派な早稲田大学を出たというA氏がいたので、一時期この方に会長をお願いしたことがある。野口会長は「理事長」という立場に就任した。

ところが、このA氏が野口会長の講演に反対した。理由は「会員の話で、自分だけ儲けるべきではない」という。野口会長ご自身も十分な収入がない中、3年目で事務所を借りたばかり。「講演収入がなければ、八起会は存続できない」との意見を出した。結局A氏は会長を辞め、八起会を去ることになった。

事務所を借りた頃の会費は月に300円。あまりに少ないので500円にしたが、焼け石に水。野口会長の講演収入が入り始めて、何とか事務所を維持できた。講演収入も最初は5万円程度だったが、人気がでるにつれてアップしてゆき、最盛期は20万円を超えていた。

八起会 8月例会 (2018/8/18)

「経営相談をどのように受けるか?」に関して、話し合いを行いました。その際のメモを、以下に提示します。

店舗の数、売上総額、手形の有無(金額)、決算書3期分、聞き役に徹する。人に話すことで、自分が整理できる。

相談したい動機、理由、何に困っているのか。悩みの段階がある。売上が下がっただけ/倒産やむなし

経営相談時の守秘義務(悪用の可能性ある)。ビデオで撮るべきではない。法人税の申告書3期。返済予定表。保証人の状況。家族の状況。営業的な側面、事業の再構築。細かいことを聞かないとアドバイスはできない。再起の支援を求める人もいる。

ホームレス、DVの方は話しづらい。信頼関係を構築して、話を聞けるか。借金の整理の仕方、法律的なことを知らない。売掛金を買い取るファクタリング業者に詐欺が多い。詐欺に引っかからないための情報が先に必要。

再生と予防。倒産しないために、失敗を学ぶ。事前相談のフォーマットを作成。聞き役になり、一緒に考えてゆきましょう。精神的な部分で役に立てる。

何のために創業しようとしているのか?使命感、ビジョンを持っているのか。評判の悪い会社=金儲、利益主義。使命感がない。評判の良い会社=社会的貢献中心。

パニックになっている人を落ち着かせるのが、八起会。本格的な相談に乗るには、半日以上掛かる。精神的な部分のみにフォーカスして対応した。自殺をストップできれば良い。昔は別室で、他の人に接しないように相談を行った。

東京創業ステーション、相談者の指名制度。創業と人生相談。傾聴、気づきを与えてあげる。

八起会 6月例会 (2018/6/16)

40周年記念を来月に控えて、八起会の今後に関して話し合いをしました。以下、会員の皆様の意見です。(同様の意見は1つにまとめました)

・秋葉原時代、懇親会で愚痴をいうのが心の救いに感じた。ほっとできた。
・体験発表が重要。自分だけが苦しいのではないと知れた。
・感情表出といって、感情を表に出すことが大切。
・経営を傾けた自分へのケジメのつもりで参加している。
・八起会がどう社会に必要とされるか。倒産時のナビゲータが必要。
・倒産110番を復活させるべき。緊急に相談したい人もいる。
・心のみでなく、経営の再起の支援もできないか。
・「八起会を育て、八起会に育てられ」。役割を得ることで自分も成長できた。
・弁護士として、法律面で支援したい。自分のみでは改善できないことも多い。
・経営者の駆け込み寺。再起の方法や人生哲学を教える場。
・会長のビデオ講演会も続けるべき。大切な教えが詰まっている。
・あせらずに、できることを続ける。
・会長の時代もいろいろな事件があった。気をつける必要がある。

懇親会の場も含め、最終的には「倒産110番の復活」も見え始めてきました。
(会員専用HPには、ビデオがあります)

八起会 5月例会 (2018/5/19)

美容関係のお店を展開されている Nさんの経営相談をお受けしました。会員の皆さんから様々な意見がでましたが、中でもKさんのお話がとても参考になりましたので、ダイジェストを紹介します。

・お金があるならば、まず親族に返すべき。人間関係が崩れない。
・今の時代は、会社を簡単につぶさないほうがいい。
・つぶれて借金を回収できないならば、銀行はリスケを選ぶ。
・会社を継続するか否か。その判断は、今後の商売で営業黒字がでるか、でないか。
・営業黒字を出すためには、徹底した縮小が必要。無駄な経費を如何になくすか。
・もしも、黒字化できないなら、サラリーマンに戻ったほうが良い。
・つぶれるときは「妄想の恐怖」に憑かれる。
・実際につぶしてみると大したことは無い。心配は要らない。

その他、八起会の今後に関しても、話し合いをしました。こちらもダイジェストをお伝えします。

・今後も、2月の会長墓参り、7月の周年イベント、月例会を可能な限り続けたい。
・月例会の主催者を持ちまわり制度にして、個人負担を減らす。
・月例会は、経営相談を優先しながら、ビデオ学習や講演会などを行う。
・2月の会長墓参りは、八起会のOB含め、親交を深める場としたい。
・7月の周年イベントは、外部向けにセミナーなどを行いたい。
・代表世話人がいないときはパソコンが使えないが、その場合は話し合いにすればよい。

(会員専用HPには、ビデオがあります)

八起会 4月例会 (2018/4/21)

「事業の継続と断念」をテーマに、意見交換会を行いました。最初にこのテーマを選んでくださった K会員より、テーマの説明がありました。

・今年に入り「はれのひ」や「てるみくらぶ」が破綻した。両者に共通するのが、前受金をもらうビジネススタイル。お金だけ受け取って、仕事の不履行となった。継続が難しいとわかった時点でやめていれば、詐欺扱いされなかったはず。

・私の会社は、3回手形が不渡りになった。自社製品に不具合が生じ、解消できなかったこともあり、販売会社に大幅に支払いを減額された。家賃が払えず、工場を閉鎖することとなった。

・会社運営時は常に自転車操業。早い時期に継続を断念する方向性もあったと思うが、踏ん切りがつかなかった。考える余裕もなかった。

・倒産というハードランディングと、廃業というソフトランディングがある。どちらを選ぶべきか。

本テーマに関して、最年長のU会員が、自らの体験を語ってくれました。

・ダンボールの製造業をしていたが、手形を止めるという決断ができなかった。90%は手形で、これが最終的に致命傷になった。

・仕入先も変更すべきだった。原料となるダンボールシートの仕入先がいい加減で納期を守らないため、お客さんに迷惑をかけることが多かった。仕入先の社長と仲良くなり一社依存していたのも問題が大きかった。

詳細資料をお読みいただけます。コチラをクリックしてください。

八起会 3月例会 (2018/3/17)

ビデオ学習は、野口会長がお世話になっていた方聖閣様の50周年記念の講演。いつものお話に加え、随所に方聖閣の初代会主である「富塚巧啓様」の思い出を織り交ぜながらの講演でした。

富塚様との出会いは、会長が会社を倒産させる前からのお付き合い。「野口君はきっと大きく成功する」といわれながらも、最後は倒産の憂き目に。しかし、一切恨みを感じず、付き合いを続けていました。

倒産後も度々、相談させていただく中で「倒産が運が悪かったのではない。むしろ、反省の必要な自分には必要なことであった。」と気づいた。

富塚様が会うたびに言ってくれる「大丈夫、きっと良くなる!」を何度も聞いて、「なるほど、相談者に対しては、『安心を与える指導』こそ重要なのだ」と気づくことができた。依頼、八起会の相談者も元気付ける指導をしてきた。

「富塚様には、本当にお世話になった。いろいろと教えていただいた」

【以下、参加者の皆様の感想です】

・野口会長に、師匠がいたことがわかった。
・珍しい話を聞いた。お祝いの席にもふさわしい内容。天才的な講演。
・ビデオを見ると、今でも生きているよう。死んだとは思えない。
・一時期は棺桶を運ぶ仕事もしていたのだと始めて知った。本当にいろいろな職業にチャレンジしていたのだと知った。
・自分の体験を恥と思わず、事実をしっかりと話す。レジュメもないのに、ピッタリな時間配分。
・「大丈夫、うまく行くよ」と言うことは、なかなか大変なこと。わかっていても言えない。

八起会 2月野口会長 三回忌(2018/2/17)

野口会長が亡くなられて丸二年。三回忌にあわせ、皆でお墓参りを行いました。30名弱の会員さんが参加され、皆様それぞれに思いを込めて手を合わせました。

その後、場所を移しての懇親会。参加者皆さんの近況をお聞きし、親交を深めるひと時となりました。



八起会 1月例会 (2018/1/20)

ビデオ学習は、6周年記念で行われた増上寺における初の相談会。

倒産110番として、会長のみでなく、当時の会員の方も共に力を合わせて、電話相談や面談による直接相談を受けていました。

また、会長をはじめ、何人かの会員の方の講演会も同時に開催され、ご自分の体験を語られました。

その後、年の初めということで、毎年恒例の「今年の目標」を書き、各自発表。

短時間の記入にも関わらず、多くの内容が発表されたのですが、皆さん普段から目標がきちんと頭の中に整理されているからと感じました。

今年もよい年になることを祈願しつつ、例会を終えました。